フクロウのフライト訓練方法(呼び戻し)はもちろん、日常飼育での接し方や据え練習方法までトータル的に飼育初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。
また,実演も交えた解説動画も用意してありますので合わせて参考にしていただけると、より理解が深まるかと思います。
一般的に言われる馴致方法より間違いなくフクロウにとって優しく負担のない練習方法になっていますので安心して取り組んでください。
従来のフライト訓練では【詰め】と呼ばれるウエイトコントロール(体重を減少させ食への意識を高めて取り組む方法)を行うのが一般的である為、この理由から小型の猛禽類はフライト訓練に不向きだとされてきましたが、これに対しここで紹介する方法は【絶食】を厳禁とし、丈夫な体あってこその取り組みを推奨しておりますので小型から大型まで種類を問わず対応できる方法となっております。
この【詰めで強引に誘導しない動物ファーストな取り組み】を実証する為、2022年1月1日から同年12月31日まで毎日欠かさずフリーフライト動画をInstagramアカウントに投稿してきました。絶食は必要無く、信頼と習慣だけで充分な結果が得られると証明できたかと思います。
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フクロウへの普段の接し方
現時点で良い関係が築けてないかもしれないと思う方や不安がある方向けに話をさせていただきます。
側に寄れば威嚇される、噛まれる、離れてしまうという状態だとお互いに幸せにはなれないと思うので、できれば改善したいですよね。
これは経験談になるんですけど慣れさせようとして人間のタイミングで構いに行ってしまうのは逆効果になって、悪化する可能性があるというものです。
ここで一度試してみてもらいたいのが普段のエサやりや掃除以外には無闇に触らないようにして、ただ側にいるだけの日を週に何回かは取ってみてください。
ここで大事なのが側に居るだけと決めた日は触ろうとする素振りも見せないように徹底する事です。
初めは緊張して目を離さなかったりしてると思うんですけど、数十分とかただ隣に居ると次第に緊張がほぐれて来るような様子が見られると思います。ただ、このタイミングなら大丈夫そうだっていう事で触ったりしないで、立ち去るところまでを一つの過程にしてください。これが凄く大切です。
そうする事で、まだ生活に慣れてなかったり触られるのが苦手なフクロウに攻撃的な習慣がつかないようにできると思います。
小さな体で精一杯の意思表示をしてくれてるので良く観察して、フクロウのペースに合わせて時間をかけてあげるのがいいと思います。
グローブ馴致、据え練習
まず事前の取り組みとして普段の餌やりから意識してやってもらいたいのが、餌やりの時に一歩でも良いから歩み寄ってきてもらえるように取り組んでみてください。
少しずつ距離を伸ばしていって1m〜2mって来てくれるようになったら今度はグローブを着けて餌の前に構えておきます。
まずは片足だけでも乗ってもらえたら成功!!リーシュを持って優しく上に引き上げます。
そのままゆっくり餌やりして食べ終わっても落ち着いてるようならそのまま据えておきます。
こういうのが出来るようになったらジャンプアップでグローブに呼べるように練習していきます。
ちなみに、すぐ降りてしまう事が多い場合なんですけど環境を変えてみるのもオススメです。普段家の中で出来なければ、あえて外に連れ出してみると意外にも上手くいく事があります。
これは家の中が既にナワバリのように意識されてて反射的に戻ろうとする行動なのかもしれません。
この場合、あえて難しい環境である家の中でやるより外で慣らす方が効率よく取り組めると思います。
※据えの練習する時には餌やりとセットにするのがオススメです。ご褒美が無い状態だと、フクロウからすると普段居る安心出来るスペースから連れ出されるだけの不快な時間になりかねないからです。そうなってしまうと、とりあえず乗せる事が出来てもすぐ降りてしまう、拾い上げる、これの繰り返しをすれば、やればやるほどフクロウに嫌われる可能性があります。
なので乗せる時には常に餌を目の前に見せた状態で誘い込んでください。
ちなみに、食べる事にあまり執着しないフクロウの場合なんですけど、そもそも餌を必要とするほど空腹じゃない可能性もあるかと思うので、いつまで待っても全く無関心で一歩も歩み寄って来ない状態の場合、病気でもない限りこれはスキップして良いと思います。
人間都合の制限は良くないんですけど、しっかりと出して、待った上で食べるかどうか様子見する観察力は大事だと思います。
フライト訓練実践
まず初めに絶対にやってはいけない事として1つ。これは【絶食】です。
呼んでもすぐ来なかった、反応が悪いっていう人側の都合で何日も餌をあげないような事をするのはデメリットだらけなのでやらないようにしてください。
※プロを名乗る方々の中に【詰め】を指南する事例がありますが、これは間違いです。
最悪の場合、落鳥させてしまったり、栄養不足から免疫力も落ちて病気になりやすくなったり、気が荒くなる可能性があります。
ちなみに当執筆者は【365日毎日欠かさず】フリーフライトさせてます。もちろん毎日しっかり食べさせてます。これは絶食させなくても習慣づけられるくらい毎日やれば出来るようになるっていう1つの例として見てもらえるかと思います。
それでは早速フライト訓練に使うロープの準備していきます。
【ユニノットの結び方】超わかりやすく実演
今回紹介するのはユニノットという結び方でロープにカラビナを付ける時に凄く丈夫な結び目が出来て、覚えておくと何かと便利なので是非マスターできるように練習してみてください。
上の動画を保存しておくと便利です。
準備ができた所で早速実践していくんですけど、💡ここで大事な注意事項が1つあります。
※絶対にグローブや何か他の物で直接フクロウを繋がない事です。
以下の動画の実演を観ていただけると、よりイメージが分かりやすいかと思います。https://youtu.be/wYOIsUW2Kg0?t=410
理由としては、自分の方向以外に不意に飛び出してしまった場合にロープの長さ分飛ばれるとかなりのスピードになるのでブレーキがかかった時にフクロウの足にもの凄い負担がかかるからです。怪我に繋がるのと、それと引っかかる可能性もあります。
なので必ず行動範囲を制限できるようにロープを張ってあげて、そこにリーシュ側のカラビナを取り付けます。そうしておく事によって飛び出し範囲はリーシュ分だけなので負担を無くしてあげられます。
※しばしばロープとフクロウを直接繋いだフライト訓練の様子が見受けられますが絶対に真似しないようにしてください。
それでは実際に呼んでいくわけですが、最初はジャンプアップの要領で近い距離です。
そして徐々に距離を伸ばしていきます。
💡ここで1つポイントがあります。それは呼んでグローブに乗ってもらった時にまたすぐに放たないようにする事です。
💡このすぐ放つ事を繰り返す事でフクロウに、合図でグローブに行って、餌をとったら離れるっていう所までが習慣にさせてしまう可能性があるからです。
それは好ましくないので呼んでグローブに戻ってもらったら一旦は間を置く事をオススメします。
それでは、ここまでがフライト訓練の一連の流れとなります。毎日の習慣になるくらい取り組んでみてください。
正しいフライト訓練を受けたフクロウはこんな事も出来ます
この記事はフクロウ専門YouTubeチャンネル【Hiro and Buffy】によって書かれています。
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